「個体が生殖機械であることについて」


 B-01
[投稿者 アノニマス(一般読者)様]

クライオニクス論パートTのT-16〜22にかけて次のような記述がありますが、私たちが生殖機械であるというのはどういう意味でしょうか。
本文T-16〜22より引用
「このようなサイクルこそDNA支配の冷徹な現実であり、生物学的に最も単純化して表現するなら、個体の存在目的とは、種の遺伝情報を保存するために生殖活動を行うことで、完全に尽くされることを意味します。私たちにとって、かけがえのない自分という存在も、DNAの世界から見れば、あくまで種の保存のためにある使い捨ての道具に過ぎないのです。」....(中略)....「個体が生殖機械であるというショッキングな事実こそ、DNAによって支配された死生観の根本原理なのです。」
[投稿者 清永怜信]

当サイトを開設するまでに届いた一般読者様からの投稿です。議論の輪を広げるためスレッド化しましたが、以下の回答はあくまで清永の現時点における私見であり、議論のための参考にして頂ければ幸いです。皆様からの御意見をお待ち致します。

英国の著名な現代生物学者であるドーキンスは、『生物生存機械論』という著を著し、生物進化を遺伝子から理解しようとしました(T-22参照)。生物は種をコードする遺伝子プールが地球の生態環境の中で寡占していく方向へ進化する遺伝子選択説を唱えたのです。ここで、再び私たちの立場から捉え直してみると、個体はDNAによって牛耳られており、種の保存のために使い捨てられる道具であり、種の遺伝情報を保存するための生殖活動に貢献することで、その存在目的は完全に尽くされるということです(もちろん、この議論はスレッドGと同じ立場で考えています)。従って、DNAが支配する世界に置かれた個体は、生殖のためにのみ生かされた生殖機械に過ぎないと捉えることも出来るのではないかと思います。
 




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