「DNAによる支配について」


 B-01
[投稿者 アノニマス(一般読者)様]

クライオニクス論パートTのT-09〜11にかけて次のような記述がありますが、私たちはDNAのマリオネット(操り人形)だと本当に言いきれるものでしょうか。
本文T-09〜11より引用
「宇宙における大局的な物質の流れから捉えれば、生物が営む生命活動もDNAという物質の性質に付随した化学反応に過ぎず、生物の進化もまた盲目的な物質進化の延長であるという点です。」....(中略)....「DNAは設計図としての役割を持ち、生物が生きる上で必要な基本となる生命現象を司っています。これは遺伝子によって蛋白質が合成され、蛋白質がさまざまな酵素や生理活性物質として生命活動を制御できるからにほかなりません。つまり、私たちはDNAという物質によって、生物としての構造や機能を定められており、DNAによって根本的に支配されているわけです。」
[投稿者 清永怜信]

当サイトを開設するまでに届いた一般読者様からの投稿です。議論の輪を広げるためスレッド化しましたが、以下の回答はあくまで清永の現時点における私見であり、議論のための参考にして頂ければ幸いです。皆様からの御意見をお待ち致します。

私たち人間がDNAの操り人形だと言われれば、違和感を覚える方がほとんどだと思いますが、ここで人間らしい営みによって巧妙に隠された私たち個体の存在について、純粋に生物学的な立場から考えてみることにしましょう。私たちは両親に由来する1つの受精卵から、DNAに刻まれた遺伝情報をもとに身体を作り上げ、あらゆる生命活動の設計図としての役割をDNAに託しています。その設計思想とは、生殖活動により、同じ種の遺伝情報を持った個体を増やしていくことに他なりません(T-15〜16参照)。これはまさに自己複製する物質であるDNA分子の化学的性質をそのまま体現しているに過ぎません。さらに重要なことは、人間もその例外ではないということです。このような現状を分析する限りでは、私たちはDNAの操り人形だと言わざるを得ないと思います。




part1に戻る